MINIのクーパーSを購入(F55) クーパーSDとどっちを選ぶ?①

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F55 oneからF55 クーパーSへ乗り換えを検討

F55(5ドア)のoneから同じモデルのクーパーSに乗り換えることに。oneに乗っていた期間は約1年半という短い期間での買い替えの検討となり、長く乗るつもりであったため5年間の保証も購入していました。街乗りがメインで国産コンパクトからの乗り換えだったこともあり、ボトムグレードのoneでも1.5Lターボ+7速DCTということで上位モデルのクーパーのデチューン版でもあり、それなりによく走る車です。

安全装備も上位モデルと同じものが装備されており、特別使用車のVICTORIAというモデルであったためLEDヘッドライトやユニオンジャックのテールライト、クーパーと同じ意匠のアルミホイールが付くという充実装備モデルでした。それに加えナビと本革巻きのステアリングをオプションで装着(これしかオプションがない)。

満足して乗っていましたが、キーを持っているだけでの解錠や施錠ができないことや、マニュアルエアコンであること、バックモニターが付いていないことなどちょこちょこと不満が出てきました。ゴーカートフィーリングというMINI独自のダイレクト感がある乗り味や硬めの足回りのセッティングについては特に不満はありませんでしたが、走行中のロードノイズと高周波のパターンノイズ、タイヤに起因するような跳ねるような乗り心地の悪さが気になり始めていました。タイヤはハンコックのKinergy ecoであり、これが原因なら静粛性が高いと評判のレグノかルマンVへの履き替えを検討しようと考えていました。

現在所有のMINI one

LCI2モデルをショールームで見る

そんな折、普段お世話になっているディーラーに行く用があったため、oneの乗り心地の悪さがタイヤに起因するものなのかを確かめるためにF55モデルのクーパーSの試乗をさせて頂くことに。

ショールームで初めて見たLCI2モデルは、LCIモデルと比べてメッキパーツが抑えられておりモダンな印象で内装ではメーターがデジタルメーターに。他にフォグランプがなくなったりと既存ユーザーや愛好家が見ないとあまり変わったことに気付かないような変更とも思えました。

展示車のクーパーSDには、“クロスレザレット・ブラックパール”という他モデルではすでに採用されていたシート素材のものが使われておりこれがザラザラとした手触りでなんとも気持ちが良く、スポーツシートでホールド感も非常に良くてとても好印象。他の展示車では本革シートのモデルやジョンクーパーワークス仕様のシートの車もあり座り比べてみましたがこれが一番良かったです。

LCIモデルには“○○パッケージ”といったものが数多く用意されておりそれを複数装着する形で構成を決めていましたが、LCI2になってからは“トリム”というセットオプションで大まかな仕様を選ぶという流れに。トリムを選ばないこともできますが、外装色も2色からしか選ぶことができないという実質『選択不可』な仕様です。

なお、クーパーSにはナビやACC、バックモニター、ETC内蔵ミラーやスマートキーも標準装備となっているので、ヘッドアップディスプレイやハーマンカードンのオーディオシステムのような装備を望まなければ『クラシックトリム(17万円)』だけ付けておけば問題ない内容。

クーパーSを試乗

ショールームで展示車を見た後にLCIモデルでしたがF55クーパーSの試乗へ。装着タイヤはピレリのCINTURATO。駐車場内を低速で動かしただけでもoneに比べてハンドルが軽く感じられ、乗り味もどっしりとした印象。公道に出てスピードが上がった際にも余裕のあるエンジン出力で足回りもMINIらしさは感じますが落ち着いた乗り味という感想です。まるで大排気量のサルーンを運転しているかのような乗り味でした。

クーパーSはモード切替ができるので周りに車がいない広い場所にてスポーツモードで全開加速を試してみると、非常に良いサウンドを響かせながら良い加速をします。どうやら音はスピーカーから出しているとのことですが、それでも気持ちの良いエンジン音が聴こえるのは気分の良いものです。

よくよく考えてみれば、クーパーSに搭載されているエンジンはB48A20AというものでF30時代の320iや330iに積まれていたものと同じもの。それを車重1,320kgのMINIに搭載しているわけで、“走らないわけがない”というものです。

同じ車でも価格差があるモデルに対しては自動車メーカーも価格差なりに差別化しているということを実感。これはメルセデスでも同じことが言えることで、新型Cクラスが出ると『もうEクラスは不要』という論調が繰り広げられますが、実際に乗り比べてみると車内の広さや乗り心地、細かい質感の違いなどやはりEクラスの方がよくできているものです。

最近は半導体不足もあり中古車価格も上昇しているということで、まだ約1年半しか乗っていないoneが良い条件で下取りしてもらえるならクーパーSに買い替えを検討してみようとなりました。

クーパーSにするか、それともクーパSDにするか

買い替えをするにあたり悩んだのは『クーパーSにするかクーパーSDにするか』という点です。装備面は全く同じ2台ですが違いはガソリンエンジンかクリーンディーゼルかということ。昔のディーゼルエンジンのように黒煙を出すようなディーゼルではなく今のクリーンディーゼルは有害物質の排出や懸念される騒音や振動が軽減されているものです。街中で見かけるメルセデスやBMWもクリーンディーゼル車の割合がとても多いですよね。

ディーゼル車には大いに魅力を感じていましたがやはり歩行中に後ろから車が来た際にそれがディーゼル車だとすぐに分かる音がするとも感じていて、MINIには何となくディーゼルのイメージは違うのかなという気持ちがあったことと、用途が主に街乗りであるためディーゼル車の長所である力強い加速と長距離での燃費の良さが味わえないのではという気持ちもありました。逆にシビアコンディションでの使用が重なることでエンジンの不調が起きたり、DPFの洗浄が必要になってしまうのではという懸念事項もあったというわけです。

実際に音を聴き比べて両車を試乗してみた

クーパーSとクーパーSDの試乗車を2台並べてみてエンジン音の聞き比べをさせてもらいました。コールドスタート時にはクーパーSもなかなか大きな音がしますが、これはエンジン音ではなく排気音。触媒が冷えているときにはその温度をすぐに温めようとしてコールドスタート時のアイドリング回転数は高めになるもの。これは有毒物質を少しでも出さないようにするための措置ですね。

コールドスタートが落ち着くとクーパーSのエンジン音は非常に静かなものでした。一方クーパーSDのエンジン音はディーゼル特有のガラガラとした音を発します。思っていたよりも静かな印象ではありましたが、住宅街でアイドリングさせておくには少々音が気になる印象。

その後初めてクーパーSDに試乗しましたが前評判通り非常にトルクフルな走りで、これは駐車場の中を低速で走行しているだけでも感じ取れる力強さでした。少しでもアクセルを踏むとグイっと背中を押されるような感覚。外から聞くエンジンからの騒音は見事に車内に入らないようにシャットアウトされており車内は相当に静かでした。公道に出てみても印象は変わりませんでしたが、回転を上げていったときにちょっとした“雑味”のようなものを感じたこともあり、これはクーパーSでは感じないものでした。

また、免許取得後からガソリン車のみしか乗ったことがなかったため、慣れればなんてことはないであろう微妙なガソリン車との乗り味の違いが多少気になってしまったということもあります。すべてがスムーズであり、まるで大排気量車に乗っているような気持ちの良い乗り味とエンジンを回した時の気持ちよさはガソリンエンジンにどうしても軍配が上がったという感じですね。

悩んだら両方試乗するべき

当然維持費は大幅にディーゼルが安いこともあり、ディーゼルを本命視していましたがせっかく買い替えるのであれば妥協しない車選びがしたかったということもあり今回はガソリンを選択することに。ガソリンかディーゼルで悩んでいる方には必ず、“同じ日に同じコースを”乗り比べてみることをお勧めします。今回は幸運にもそういった機会に恵まれたためその違いをよく理解することができましたが、この乗り比べをもししていなかったらまた別の結果になっていたかもしれません。

ガソリンとディーゼルの税制面での違いや、今回利用した据置額固定のフューチャーバリューローンの5年後の残価の違いなどはまた次の記事でご紹介したいと思います。

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